ノートをめぐる冒険

「ノート術」が書籍や雑誌の記事で人気らしいですよ。
人って、たしかにノートの補助なしではうまくアタマが回りません。
うまく生きてゆくためには、うまくノートを使え、ってことなのかもしれません。。
でも、iPhoneを使うようになってから、自分の「ノート」の使い方が
大きく変わっていることに気が付きました。
で、「自分とノートの付き合い方」について考えてみたんです。
これが、案外、おもしろかったのでエントリーに残しておきたいと思います。

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「甘苦上海」 日経の連載小説はなぜエロ・ファンタジー化するのか?

渡辺淳一氏の「愛ルケ」の騒ぎも忘れそうになって油断していたら、
日経新聞の連載小説がまたまたあらぬ方向へ行ってるじゃありませんか。
芥川賞作家であり、芥川賞選考委員でもある高樹のぶ子氏の連載
甘苦上海(がんくうしゃんはい)」のことです。
(※ここで連載が読めます)
もっとも「甘苦上海」を「愛の流刑地」と一緒にしたら、高樹先生に怒られるかもしれません。
渡辺氏の「愛ルケ」の妄想っぷりときたら、そりゃ、あなた!ファンタジー小説の領域。
「…ちょ、ちょっ! そんな都合のいい展開、ありえないから!」
執拗なまでに繰り出されるツッコミポイントの多さは”画期的”とも言えるほどで、
いちいちツッコむことを楽しみとするか、
逆に「はい、はい、これは想像の世界ですからね~」と意識的に流すようにしないと
先に読み進められない作品でした。
「甘苦…」をそんなファンタジー小説と並べて語るのは、本当に恐縮です。
街の描写や登場する人物たちの言葉が、体温や湿度、匂いを放ちます。
よはねは上海に行ったことありませんが、きっとこれがリアルなんだろうなあ、と
感じさせる迫力があります。
高樹先生のブログ「SIA=Soaked in Asia」
(意味は「アジア浸り」ということでしょうか)の説明には

作家高樹のぶ子氏がアジアの文学作品やその作家、
地域の人々との交流を通じて、自身が感じた「アジア」を発信していきます。

とあり、先生がアジアにただならぬ関心を寄せ、
また、日頃から丁寧に取材されていることがわかります。
しかし!
しかし、その綿密な描写に喝采しながらもなお、
「この日経新聞朝刊の連載小説は渡辺先生と同じ地雷を踏んでる」
と指摘しないでいられないところがあります。
物語の核をなす、主人公の恋人の描写です。
このふたつの小説は奇しくも
作家と同じ性別・同年代の主人公が、極端に若い異性と関係する
という、共通点を持っていますが、
その恋人があまりに主人公にとって都合よすぎる
というところまでそっくりなのです。
「愛ルケ」の冬香も、「甘苦」の京も、美化のされ方がハンパありません。
(美化といっても、セックス・アイドルとしての美化なところがポイントです)

雪のような肌をした、
貞淑な妻が作家との情事では異常なまでの痴態を見せる…という冬香。

※男性読者にとってのセックスアイドル像

美しく、理想的な肢体の中に、
得体の知れない狂気と繊細なる悲しみを湛える日本人留学生、京。

※女性読者にとってのセックスアイドル像
…ほうら、ね?
いわゆる「萌え」要素を詰め込んでるというか、
オナニーするときの妄想キャラ設定みたいだと思いませんか?
そして、主人公が恋人とが「やらかす」シーンでは、その妄想が急加速します。
そして、なぜか「エロ・ファンタジー小説」の方に行っちゃってます。
「愛ルケ」ではブランデーの”わかめ酒”なんかが話題になってましたね(涙
そんなの、ありえないだろう、と。
でも、「甘苦」のこのシーンなんか読むと、あの感覚が蘇ってくるのです。

「…ほんとうに、セックスはいいんだよ」
「ミ…」
「紅子さんのココ、いいんだ、自分でわかってる?」
「診断書では…褒められてもいなかったけど」
「入り口に、猫の舌が仕組まれてる」
「…それも診断書には…無かった」
(「甘苦上海」第76回)

ありえね~!
果たしてこの「あまりにわかりやすすぎる」下ネタの仕込みは、
偶然の一致なのでしょうか?
もしかして……この連載コーナーの編集方針では?
なんて勘繰りたくなりませんか?
んっ? 編集方針?
んんっ? 編集部??
さあ、賢明な読者のみなさんならきっとお気づきでしょう。
そうです、あの編集部ならやらかさないわけがありません。
(…と、実はここからわたしの妄想なわけですが)
きっと、こんな会話がされてるに違いないんですよ!

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メディアを軽んじると、お客は離れる

ちょっと笑えるというか、呆れたお話です。
昨日、近所にY電機の大型店ができました。
前日の新聞に入った折り込みチラシも大型で、B3サイズの冊子型8ページ。
表紙には
「でっかくOPEN!」
「とことん値切ってください」

の文字が並んでいます。
オープン当日の朝、妻が、友達とふたりで出かけました。
「とことん値切ってください、って、いい姿勢よねー!」
この不景気の嵐が吹き荒れる中、そういうメッセージに、みんな敏感です。
ところが…

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